家歴(かれき)を残すことです。
家の改修履歴をアピールする事により価値(価格)が上がる。
家歴チェックリスト
□リフォーム履歴(水回り設備交換、給湯器の交換)
□外壁修繕(屋根含む)
□保証の有無(宅建業者が出す10年保証やハウスメーカーの保証)や引継ぎ
□住宅性能表示
□長期優良住宅
□ZECH住宅
□設計図書(設備図・詳細図)
□建築確認申請書の有無、検査済証の有無
□工事中の写真など
□境界確認書
□設備機器の取り扱い説明書
□マンションなら販売時のパンフレットや図面集など
家の履歴を残しておくことは「家の価値を上げる事」直接つながります。買主さんは基本的に不安です。なので家歴は安心を生みます。
「いくら古くても、建築確認申請及び検査済証があり、耐震証明書が出ている家なら水回りの設備を交換して、外壁廻りをメンテナンスすればまだまだ住めるだろう。」と思ってもらえれば売主の勝ちですね。
逆に、何の書類も残ってないし、いつ外壁のメンテナンスをしてのかも不明。であれば、同じような物件でも明らかに「差」はありますね。リフォームした際の時期、内容、金額、取扱説明書に至るまで残しておくとGOODですね。
事例
木造の築30年の家の売却を依頼された時の事です。
敷地面積が30坪弱。駅から徒歩10分のよくある一戸建ての住宅です。
築30年を経過すると原則建物の評価は出ません。それは日本の悪しき習慣である「耐用年数」というモノ。
簡単に言うと
木造‥18年~25年
鉄骨造‥31年~34年
鉄筋コンクリート造‥47年
この期間で建物の価値が0になるという計算方法です。
しかしその家は「経年美化」という言葉が当てはまり、書類もきちんとそろっていました。
□境界確認書
□建築確認申請書および検査済証
□浴室、給湯器、トイレの入替時期及び取り扱い説明書
□新築当時の設計図
また最近洗面所の水栓の調子が悪い、建具の建付けが悪いというデメリットも教えてくれました。
通常査定は「土地価格」+「建物価格」に事情補正*や時点修正*を考慮して算出します。
通常ポンコツ営業担当なら「建物の価値は0なので土地で売りましょう」となりますが
これだけの資料があり、家歴もあるため「建物価格」をきちんと入れ物件資料にも「アピール事項」を入れ販売しました。
マイナスポイントの水栓の交換、建具の調整も完了してからの販売し、見事金額の交渉も無く成約。
まとめ
・家を購入した際には関係ないと思っていても「売る」事もある程度視野に入れておく必要があります。
・書類関係は念のため全て残しておきましょう。
用語
*事情補正‥対象不動産の個別的な事情を考慮して価格の調整を行うこと。取引価格が何らかの特殊な事情によって相場と違う場合、そのことを考慮して減額や増額する補正。
*時点修正‥時価の推移や市場価格の変動といった時間的な理由によってもする調整。再開発などの事情によって土地の時価が上がったり下がったりした場合など。
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